About
 産まれ持った容姿のおかげで周りからちやほやされる人生を送ってきた。
 どう見ても女の子。だが、男だ。
 母親からは女の子の服を着せられ、近所の子からは可愛いと言ってちやほやされ、父親からは一緒に入浴することを7歳にして拒否された。
 それらのことに対して、幼少期は微塵も嫌だと感じていなかった。
 ところが成長していくにつれ、周りから求められる自分像と、思春期に構築されるはずだった男としての自分の存在が乖離していき――今でも性自認について悩んでいる。
 自分の心がどこにあるのか、未だに自分が理解できていないのだ。
 声はそれなりに低い。けれど、見た目は女子と未だに間違われるほどの童顔っぷり。周りから囃し立てられ冗談交じりに女装写真を上げれば「いいね」が万単位でついてバズったこともあった。
 けれど、初めて好きになったのは女の子だった。好きな子からは女の子としてしか見てもらえず、彼女の前でも男としてではなく「彼女が可愛いがりたい女の子」としての立場を受け入れた。
 中学生の時に苦い想いをしたことがきっかけで高校は男子校に入ったが、そこでも女子のように扱われ、告白をされたこともあった。
 そんなとき、「こいつは男だから嫌がらせはほどほどにしておけ」といつも守ってくれた同級生を好きになった。しかし恋愛経験のない流歌にとって、それが友情なのか、恋慕なのかは分からないまま片思いの関係が続く。やがて関係が壊れることに怯え、終ぞ己の気持ちを言い出すことが出来ぬまま卒業し、その後は何事もなくそれぞれの道へ進んだ。

 大学を卒業し、第一志望で通った会社では、性別をよく確認していなかった上司によって酒の席で持ち替えられたところで男であることが発覚。いわれもない理由をつけられてクビになり、次の就職先を探しながらモデルのバイトをしたりコンカフェなどで働いていたりする。

 大手プロダクションから声がかかり、専属モデルとして契約することになったため、『はじめまして』以後はそこそこ自分の境遇を半ば受け入れ半ば諦観しながら毎日を生きている。

Profile
性別    男性
身長    155cm
体重    44kg
血液型   A型
年齢    25歳
誕生日   12月20日
好きなこと コスプレ
嫌いなこと セルフプロデュース
性格/特徴    怜悧 寡黙 京都弁

Illustrater


Scenario
2023.01.25   『はじめまして』


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